知って得する鉄道模型トリビア

鉄道模型の製品に彩りをもたらすインレタの上手な貼り方とは

鉄道模型の作業風景

インスタントレタリングの略称であるインレタは転写式のフィルムです。筆書きでは表現が難しい絵柄や記号などを簡単に表現することができるので様々な製品に使われています。中でも鉄道模型はほとんどの製品が非常に小さいサイズなので、製造の段階で文字や図柄を印刷するのが困難です。そのため、別に印刷したインレタを用いることでリアルな質感を表現することになります。
類似した転写式のフィルムにデカールがありますが、デカールは水に濡らす必要があるのである程度の慣れが必要な他、印刷面が脆いので傷が付きやすい欠点もあります。インレタは乾式なので水に濡らす必要が無く、印刷面もやや厚めなので丈夫です。そのため、鉄道模型の初心者でも扱いが容易と言えます。

インレタの貼り方は対象の部分にフィルムを押し付け、上から擦ることで印刷部分が転写されます。普通のシールとは異なり、印刷されたフィルムを台紙から剥がす必要はありません。素手で触れる部分が無いので接着面が汚れる心配が無く、初心者でも簡単に転写させることができます。その一方で鉄道模型はサイズが小さく、インレタの印刷部分も小さいことから転写させる位置を合わせる際は注意が必要です。
また、インレタは軽く擦るだけで転写できるのが利点ですが、鉄道模型のような小さな製品に転写させる場合は力の加減に気を配ることが重要になります。力が強すぎると製品が壊れてしまい、逆に弱すぎるとインレタが綺麗に転写できません。

鉄道模型の場合、車両やコンテナなど表面に細かい凹凸がある製品が多いので特に注意する必要があります。綿棒など、先が丸く柔らかい棒で撫でるように擦るのが上手な貼り方と言えるでしょう。また、転写させる際はその部分の汚れを取り除くのが食いつきを良くするための工夫です。